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イマージョンコース開催報告―参加者の声をご紹介します

3 時間前
読了時間: 9分

2026年9月19日〜22日、神奈川県三浦市の「マホロバ・マインズ三浦」でACTAイマージョンコースを開催しました。日本と海外から38名が参加し、講義や臨床場面の動画、ロールプレイ、グループワークを通して、治療的アセスメント(TA)の一連の流れを体験的に学ぶ4日間となりました。

台風25号が接近する中での開催となりましたが、皆様のご協力により、無事に最終日を迎えることができました。ご参加くださった皆様、開催を支えてくださった皆様に、心より感謝申し上げます。

今回は、参加者アンケートに寄せられた声と、奨学金・奨励金を受けて参加された3名の感想をご紹介します。

<2027年のワークショップについて>

フィン先生には、2014年のACTA設立以来、Training Directorとして毎年来日いただき、パワフルで魅力的なワークショップを実施していただきました。来年9月は、フィン先生が来日されるレギュラーなワークショップとしては最後の開催となります。詳細は近日中にご案内いたしますので、続報をお待ちください。


参加者アンケートから


アンケートには、学んだことを実際に試す経験や、他の参加者の実践を観察すること、グループで考え、フィードバックを受けることへの評価が寄せられました。また、技法に加えて、協働や尊重、思いやりなど、臨床家としての姿勢を振り返ったという記述もありました。

安心・安全な空間の中で、のびのびと試すことができて、とても良かったです。想像以上でした。

30代・医療/大学

ロールプレイがとても良かったです。自分以外の方がどのようにするかを見て、クライアント役のACTAのスタッフ方からの内省報告もきくことができるところで、どんなことがどのように影響を与えているかを知れてよかったです。また、自分が何ができて何ができていないかもよくわかりました

50代・医療

講義をきき、実際の面接のビデオを見せていただき、すぐにロールプレイやグループワークをする、という設定が、深い学びの体験になりました。

40代・福祉/開業

協働 思いやり 好奇心 尊重 謙虚 率直さが改めて骨身に沁みてきました。

60代〜・医療

合宿形式で台風のため外に出られない中で3泊4日はどうなることかと思いましたが、常に誰かが一緒にいて、普段思っていることもいろいろ気楽に話すことができる環境はとても良かったです。

50代・医療

この先10年の目標ができるから、ぜひ参加してみてと声をかけたいと思います。

30代・医療/大学



奨学金・奨励金で参加された皆様の感想



今回、廣本 奏さんと曽屋 昌美さんはコンスタンス・T・フィッシャー奨学金、鈴木 純一さんはACTA奨励金を受けて参加されました。お寄せいただいた感想を、以下に全文掲載いたします。

  • 廣本 奏さん|コンスタンス・T・フィッシャー奨学金

  • 曽屋 昌美さん|コンスタンス・T・フィッシャー奨学金

  • 鈴木 純一さん|ACTA奨励金


廣本 奏さん

コンスタンス・T・フィッシャー奨学金


この度は、コンスタンス・T・フィッシャー奨学金を授与いただき、ありがとうございました。中村紀子先生の講座に参加したことをきっかけにロールシャッハの面白さに魅了され 、ご縁をいただいて今回の研修に参加することができました。

今回の研修では、治療的アセスメントという枠組みを通して、対象者にどのように関わり、どんな変容を促すかということを体で学ぶ良い機会だったと思います。グループのメンバーのみなさんと一緒にロールプレイをする中で、うまくいったことも失敗したことも共有し、いかに「クライエントの靴をはくこと」 が難しいか、そして奥深いかということも知ることができました。

また、フィン先生を始め、世界の第一線で活躍される先生方にお会いできるという私個人のミーハー心を満たすだけでなく、最新の知見にも触れ、海外からの参加者のみなさんとも交流して、視野を広げられたことも得難い経験でした。

矯正領域の心理職に入職して4年になりますが、この短期間に矯正もどんどん変化しており、最近では「心理検査の結果をどのようにフィードバックをするか」ということに注目が集まっています。まさに治療的アセスメントのエッセンスを日々の臨床に活かす転換期のような気がして、さらにこの奥に進んでいきたい気持ちになりました。

今回の学びや経験を自分のものとし、矯正領域だけに限らず、自分の臨床を通して対象者やクライエントに還元できるよう、今後も研鑽を積んで参りたいと思います。


曽屋 昌美さん

コンスタンス・T・フィッシャー奨学金


この度は貴重な機会をいただき、心より感謝申し上げます。4日間のトレーニングでは、TAの理論や各ステップに関する知識を学ぶだけでなく、ロールプレイを通じて自ら体験することで、より実感を伴った学びを得ることができました。特に、拡大質問やアセスメント介入セッションでは、クライアントとアセッサー双方の感情が大きく動くことを体験し、普段の研修では得がたいものだったと思います。

ロールプレイでは、クライアントの反応をよく観察し、互いに無理のないペースで進めることや、クライアントに新たな気付きが生まれた後も、その気付きについてさらに話し合うことなどを学びました。私は医療領域に従事しておりますが、患者と治療者という関係性が生まれやすい現場だからこそ、このようにクライアントと細やかに歩調を合わせる姿勢を、今後の臨床で大切にしていきたいと思いました。

また、「専門家としての『兜』を脱いで関わることが大切」という講師の先生の言葉も心に残っています。協働性やクライアントを尊重する姿勢、謙虚さといったTAの中核的価値観は、技術だけでなく、セラピストとしての人間性を磨くことに関わるものだと感じました。

緊張しながらの参加でしたが、協働的な雰囲気の中で、恥に圧倒されすぎずに学ぶことができ、TAの理念に深く触れ、最後には不思議とエンパワーされた感覚となりました。今回の学びを日々の臨床に生かせるよう、励んでまいります。



鈴木 純一さん

ACTA奨励金

この度は,治療的アセスメント・アジアパシフィックセンターが主催する「イマージョン・コース」に参加する機会をいただき,さらに特別な奨学金まで賜りましたことに対し,まずは深く感謝申し上げます。これまで,数々の研修に参加してきましたが,今回のイマージョン・コースほど,臨床家としての在り方や,クライエントとの関わり方を根底から揺さぶられ,かつ深い充実感が得られた経験はありませんでした。理論の学習にとどまらず,ファカルティの先生方の温かく,かつ徹底的にクライエントのベストの利益を追求する姿勢に触れ,非常に感動し,また出会いと学びにあふれた濃密な日々を過ごすことができました。

今回の研修が合宿形式での実施であったことは,自身にとって素晴らしい体験でした。同じ空間で起居を共にする中で,同室者であった佐藤豊先生,松本貴智先生と夜遅くまでたくさんお話できたことは大変うれしく,お二人の臨床にかける熱量や治験から非常に多くの刺激と学びをいただきました。さらに,お二人にとどまらず,参加された皆様と交流を深めることができた点も,この合宿ならではの大きな良さであり,かけがえのない財産となりました。海外からこられた皆様とご一緒できたこともとても刺激的でした。講義の中での積極的に質問するなど,その真摯な姿勢から学ぶことが多く,私の学びの深度が深まっていくような思いでした。ただ,もっと皆様と多くの時間をかけて交流できたら良かったということが惜しまれる点です。また,会場となった三浦の環境もとても印象的でした,当日は,台風が直撃し,いささか不安を覚える場面もありましたが,最終日には打って変わって三浦の海と富士山という絶好のロケーションが姿を現し,息をのむような美しい風景に深く癒やされました。

本コースの中でもっとも大きな衝撃を受けた点は,TAにおける心理検査の使い方です。これまで,TAの研修は何度も受けさせていただきましたが,実感を伴ってそれを学ぶことができました。クライエントが抱える苦痛や困難に対し,「ハーフステップ」そして「4分の1ステップ」で,そのペースを尊重し一緒に進めていく,まさに協働的にそのプロセスを作り上げていくということ自体が,非常に治療的であるということに目を開かされる思いでした。

ロールプレイを一緒に組ませていただいたグループの皆様には,日々の臨床で積み重ねられてこられた確かな技術を間近で学ばせていただきました。そして,クライエントのために何ができるかということを一緒にとことん考え抜くプロセスを通じ,自分自身の臨床的思考が深く鍛えられ,このような素晴らしいメンバーの皆様とご一緒できたこと,心からうれしかったです。さらに,同じ法務技官の仲間とこの場で出会えたことも大きな喜びでした。同じ志を抱き,それぞれの現場で奮闘する仲間とこうした場で共に学び,語り合うことができた経験は私の臨床に対するモチベーションをこれ以上無いほど大きく高めてくれたと感じております。

本コースを導いてくださった講師の先生方の深い理解が伴った講義,そして実際の臨床場面を拝見できたことは,私にとって言葉に尽くせないほどの貴重な体験でした。先生方のTAのセッションを直接拝見し,そこで繰り広げられるクライエントに対する真摯で温かい姿勢を肌で感じられたことは,臨床家として得難い学びとなりました。先生方が示してくださった,謙虚さや思いやり,そして協働的なアプローチのすべてが,自身の臨床家としての価値観を大きく変えてくださいました。また,ACTAのメンバーの先生方の細やかで温かいご配慮があったからこそ,このような素晴らしい経験を得ることができたと思っております。心より感謝いたしております。

最後になりましたが,私が身を置いている司法・矯正領域の現場では,その特有の困難さが存在していると思いますが,本コースの中で得たTAの中核的価値観やケース概念化の視点は,こうした現場においても対象者の内面を深く理解するための強力な羅針盤となると確信しております。ここで得た学びを単なる知識で終わらせることなく,日々の実践にしっかりと還元し,自分のクライエントにとって真に有益な支援ができるよう精進して参りたいと思います。本当にありがとうございました。これからもACTAの研修には継続的に参加させていただけたら幸いです。

ご参加くださった皆様、アンケートや感想をお寄せくださった皆様に、心より感謝申し上げます。 






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